近年、高齢化が進み、口腔機能の障害を訴える患者様が増えています。「歯がなくて食べる機能に問題を抱えている高齢者が、認知症になりやすい」という報告もあります。
口腔は、さまざまな機能を持っています。食べること(噛むこと、飲み込むこと)、味覚、発音といった生理的な機能にとどまらず、自己表現、コミュニケーションや口元の美しさといった心理的・社会的な機能を担っています。介護予防で取り扱う機能は、食べる機能です。
現在、岡永歯科では、次の2つアプローチで、個々の患者様に応じたメニューを提供しています。
1)歯とお口の中の検診
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お口の中にむし歯や治療しないで放置している歯がないか、入れ歯が合っているかなどを診査します。
検診結果に問題があれば、当該箇所の治療を行ないます(ただし、治療が大掛かりで在宅医療で対応できない場合には、入院施設がある病院の歯科を紹介します)。
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2)食べる機能の検診
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食べる機能(噛むこと、飲み込むこと)の他、唾液の量など口腔機能の診査をします。
食べるに問題があれば、ドライマウス(口腔乾燥症)などの治療とケアを行ないます。
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介護予防的在宅医療の流れ
@ 歯とお口の中のの検診
A 歯とお口の中の病気の治療
B 食べる機能の検診
C 食べる機能の治療およびケア
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● 訪問歯科診療とドライマウス
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近年、高齢化が進み、次のような症状を訴える高齢者が増えています。もしも、以下に掲げるすべての項目にに該当する場合、老人性のドライマウスになっているかもしれません。
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半年前と比べて、固いものが食べにくくなった。
A
お茶や汁物などでむせることがある。
B
口の渇きが気になる。
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老人性のドライマウスが疑われる場合、反復唾液嚥下テストを行い、30秒間に何回嚥下できるかを調べます。もしも、3回未満ならば、ドライマウスと考えてよいでしょう。
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<セルフチェック>
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また、その他に、脳卒中などの脳血管障害になると、後遺症としてドライマウスになります。
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● ドライマウスのリハビリ・ケア |
ドライマウスの場合、単に入れ歯を作って調整しただけでは食べられるようにはなりません。食べるという機能が弱くなっているので、リハビリが必要となります。当院では、総合的な口腔機能(食べる機能)向上プログラムに沿ったリハビリを実施しています。
まず、噛むことに関連した筋肉や下などの機能訓練を中心としたエクササイズを行います。
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@ 首・肩のリハビリ・ケア
A 口や舌のリハビリ・ケア
B 唾液腺のマッサージ
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そして、毎日の食事を通して口腔機能(食べる機能)の向上を図ります。口腔機能の低下により栄養状態が悪化して、全身的な機能低下につながることもあります。
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悩み相談
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